❚ 傷病手当金とは

 
健康保険の被保険者の方が業務外の病気やケガのため事業所(会社)をお休みになり、その間給与等が支払われないとき(給与等が減額されたため、その支給額が傷病手当金の給付額より少ない場合を含みます)、被保険者の方の生活を保障するための健康保険給付です。

❚ 支給要件

次の4 つの条件がすべてあてはまる場合に給付されます。


1 業務外の病気やケガで療養中の場合 (美容整形手術など健康保険の給付対象とならない治療のための療養は除きます)

2 療養のため仕事につくことができなかった場合(労務不能)
労務不能とは、被保険者が今まで従事している業務ができない状態のことで、労務不能であるか否かは、医師の意見及び被保険者の業務内容やその他の諸条件を考慮して判断します。(入院・通院を問わず、医師等による労務不能の証明が必要となります)

3 休んでいる期間に対し、事業所(会社)から給与等の支払いがないか、または支払われた金額が傷病手当金より少ない場合

4 4 日以上仕事を休んだ場合(療養のため仕事を休み始めた日から、連続した3 日間は待期期間となり、4 日目から支給の対象になります)

待機期間
※ 待機期間には公休日や年次有給休暇を含むことができます。

❚ 支給額

事業所(会社)を休んだ1 日につき、標準報酬日額の3分の2に相当する額が支給されます。

令和元年10月を対象とした最新の全国健康保険協会による調査報告によれば、1日当たりの支給額は平均5,530円となっており、精神疾患での平均支給期間は204.25日となり、平均支給総額は約115万円となります。

※ 待期期間(3日間)は支給対象となりません。
※ 給与等が支払われ、その金額が傷病手当金より少ない場合は、その差額が支給されます。
※ 《障害厚生年金を受けている方》同一の傷病で厚生年金保険法の障害厚生年金又は障害手当金を受けられる場合、傷病手当金は支給されません。ただし、その金額が傷病手当金より少ない場合には、その差額が支給されます。

❚ よくある質問

Q1:どのような病気が対象となりますか?

A1:うつ病、双極性感情障害 (躁うつ病) 、統合失調症、不安障害、パニック障害、気分変調症(抑うつ神経症)、強迫性障害、社交不安障害などが挙げられます。

Q2:傷病手当金の支給額は、いくらになりますか?

A2:1日当たりの金額:

【支給開始日の以前12ヵ月間の各標準報酬月額を平均した額】(※)÷30日×(2/3)

(支給開始日とは、一番最初に傷病手当金が支給された日のことです。)

(※)支給開始日の以前の期間が12ヵ月に満たない場合は、次のいずれか低い額を使用して計算します。
     ア 支給開始日の属する月以前の継続した各月の標準報酬月額の平均額
     イ 加入先の前年度9月30日時点における全被保険者の標準報酬月額平均額

Q3:傷病手当金はいつまで受けられますか?

A3:同一の傷病について、支給を開始した日から最長1年6ヵ月間です。なお、精神疾患での平均受給期間7~8ヶ月となっています。

(暦のうえで計算した期間であって、実際に受給した期間ではありません。例えば、復職し受給していない期間があっても、受給開始日から1年6ヵ月後に受給期間が満了します。)

Q4:傷病手当金と出産手当金の両方が受給できる場合は、どうなりますか?

A4:両方を受給できる期間は、出産手当金のみ支給されます。ただし、傷病手当金と出産手当金は、その支給日額が異なる場合がありますので、出産手当金の額が傷病手当金の額よりも少ない場合には、傷病手当金を請求することにより、出産手当金との差額が支給されます。

Q5:会社を長期間休むことになりました。どのようなサイクルで申請するのがよいですか?

A5:傷病手当金の申請は、給与の支払い有無について事業主の証明が必要になりますので、1ヵ月単位で給与の締切日ごとに申請されることをお勧めします。

Q6:傷病手当金を受給していましたが、会社を退職することになりました。退職後の期間についても傷病手当金を申請できますか?

A6:次の2点を満たしている場合に退職後も引き続き残りの期間について傷病手当金を受けることができます。

(資格喪失後の継続給付)

  • 被保険者の資格喪失をした日の前日(退職日)までに継続して1年以上の被保険者期間 (健康保険任意継続の被保険者期間を除く)があること。
  • 資格喪失時に傷病手当金を受けているか、または受ける条件を満たしていること。
    (なお、退職日に出勤したときは、継続給付を受ける条件を満たさないために資格喪失後(退職日の翌日)以降の傷病手当金はお支払いできません。)

※資格喪失後老齢年金が受けられるとき

資格喪失後に傷病手当金の継続給付を受けている方が老齢厚生年金等の老齢退職年金の受給者になったときは、傷病手当金が支給されません。ただし、年金額の360分の1が傷病手当金の日額より低いときは、差額が支給されます。